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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第4章 episode.4


登校前の賑やかさから一変して静かになった屋敷の中を今日も掃除する。


昨日は捗らなかったから、今日は頑張らなきゃ。


さすがに他の人の部屋にまでライトくんが来るとは思えないけれど、気をつけなくちゃ。
でも今日はまた街に出掛けているのか、居ないみたいだ。


掃除をしながら、洗濯出来そうなものがあったら回収する。


初めて入る各部屋は、色んな調度品があって楽しみながら掃除が出来た。


「失礼します」


毎度の事だけど誰も居ない部屋に挨拶して入る。


「わぁ、可愛い!」


この部屋には、ぬいぐるみやドールが沢山置いてある。
あんまり触らない方がいいだろうから、眺めるだけにしておこう。
アンティークっぽいものもあってすごくいい雰囲気。


「…あれ?」


ドールに見とれながら掃除を進めていると、落ちているものに気づく。
小さな洋服…かな?
この中のどの子かの洋服だろうか。


もしかして、洗うつもりで置いてあったんだろうか。
洗濯物の中に加える。


部屋を出ようとした時だった。
今居たはずの部屋の中から声がする。


「きみ…」


本当に驚いた。
カナトくんだった。
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