die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第3章 episode.3
「ま、待ってライトくん!」
なんとかせめて時間を稼ごうとする。
「もう待てないよ…
今朝だってお預けくらったんだから」
「や、やだ、待って…!」
ベッドに座らされて浮いている足もじたばたと動かす。
ライトくんは私の脚を割るように立っていて、立ち上がる事が出来ずに抵抗する私を気にすることもない。
「いただきま〜す♪」
そのまま左首に痛みを感じる。
「…い、痛っ!」
「んくっ…んくっ」
今朝のように確かめる事もなくいきなり強く吸われて飲まれているんだと実感する。
「んはぁ…。
ふふ…ね〜ぇ…?
今ここには、他に誰もいないんだよ?
それにボクの部屋だし、咎められる事もない。
誰にも邪魔されずに、楽しもうね…?」
ライトくんはそう笑うと、今度は右首に噛み付いてきた。
「痛い…痛いよ…やめてライトくん…!」
涙目になりながら懇願するけれど、やがてじたばたしていた脚から力が抜けてくる。
やだ…身体がふわふわしてきた…。
力が抜けるのを感じたのか、ライトくんは私をそのまま後ろに寝かせた。
「今度はここから♪」