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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第25章 episode.25


「ひゃ…!
く、くすぐったいです…!」


思わず息が止まりそうになって、身をよじったけれど、レイジさんは構うことなく続けた。


「ふふ…、図星ですね……チュ」


「きゃ……!!」


そのまま耳に柔らかい感触と、わずかに息がかかる。


だ、だめ…!


「耳、真っ赤ではないですか…チュ」


「ひゃ…っ!」


レイジさん…!
絶対、面白がってるよ…。


その時、慌てる私をなだめるかのように、手のひらが頭を撫でてくれた。


「ありがとうございます。
お陰で、落ち着きました」


な、なら良かった…のかな。


「さて…、そろそろ起きて準備をしなくては。
貴女、空腹なのではないですか」


「あ…そ、そう言えば…」


色々あったから忘れていたけど、昨日はあのまま眠ってしまったから、よくよく考えたらお腹はぺこぺこだ。


「では、リビングに行きましょう。
昨日の片付けをしてから、スープを頂きましょう」


「…はい!」


大切な人と、こうして一緒に起きて一日が始まる。


なんて愛おしいんだろう。


そんな事を考えながら、ふたりでリビングに向かった。
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