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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第19章 episode.19


軽い足取りで進んでいくと、来た時のようにお城の方へと戻って行く。


本も何冊か借りていたし、今日はこのまま屋敷に戻って、明日また来るって事かな。


まさかお城が窓口になっていて、屋敷と繋がっていたなんて思わなかったもんね。


そう思い手を引かれていると、どんどん城の奥へ、上へと階段を上って行く。


「…?
レイジさん?
屋敷に戻るんじゃないんですか?」


途中、どうしても気になり聞いてみる。


「今日はここに泊まります。
その方が明日スムーズに行動出来ますからね」


「え?
こ、ここに泊まるんですか?」


「?ええ。
貴女、確か着替えを準備してきたとか言って浮かれていたではないですか。
何か問題が?」


「う、浮かれていた訳じゃ…。
っと言うか、こんな所に泊まったら、一泊いくらかかるかわからないじゃないですか。
…はっ!そもそも!
私普通のお金しか持ってきてないんですけど…!
あっちの通貨じゃ使えないんじゃないですか?」


「…クククッ…」


「…レイジさん?」


何故かレイジさんは笑い出してしまった。


「いえ、すみません。
貴女を見ていたら滑稽だったので。
大丈夫ですよ。
お金はかかりません。
貴女方の言うところの、実家みたいなものですから」


「え?
ここが…実家?!
この、お城が?!」
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