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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第19章 episode.19


—ここ、魔界へ来る前…。





屋敷のレイジさんの部屋で目を覚ました私に、


「今日は魔界へ行きます」


と告げられた。


てっきり私は、レイジさんが行ってくると言う意味なのだと思っていたら、そうではなかった。


「行ってらっしゃい、ではありません。
貴女も、一緒に行くのですよ」


そう言われた時は驚いた。


「私もですか?!」


「ええ、そうです。
当然でしょう。
貴女の事を調べにいくのですよ」


「そ、そうかもしれませんけど…。
私が行っても…大丈夫なんでしょうか?」


「大丈夫なのか、と言われれば…。
そうですねぇ。
人間で足を踏み入れる者は…そう居ない。
何しろあらゆる意味で、人間を食い物にしている種族が多く住まう場所、ですからね」


背中がスッと寒くなる。


食い物って…。


「ま、行こうとしている場所は、ヴァンパイア達が主に占めているエリアです。
貴女が今想像しているような、所謂怪物のような者はいないかと。
ただ…」


レイジさんは私の目の前に座った。


「貴女はヴァンパイアハンターとして覚醒前の身。
そして、それ故に特殊な血を持っています」
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