• テキストサイズ

die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第16章 episode.16


彼女が扉を閉めたのを確認してから本に視線を戻す。


「あれあれ〜?
こんなところで何してるのさ?」


声のする方には、ライトが興味津々な様子で立っていた。


「はぁ。
ライトですか。
貴方こそ、用もないのに屋敷をうろついているのですか?」


「こんな所に立ってるなんて、何なのかな〜ってさ」


まぁ、確かに、こんな廊下で本を読んでいたら変に思われても仕方がないのかもしれない。


「ん?
ここは…バスルーム?
…あ♪もしかして、マイちゃん入ってるの?」


「そうですが?
…変な事を考えるのはよしてくださいね」


ライトがこの顔をしている時は、ろくな事を考えていないようですからね。


「ねぇねぇ、どうしてこんな所にいるのさ、レイジ。
一緒に入ってあげればいいじゃない!」


「はぁっ!?
そんな事、する訳がないでしょう?
ライトの変態基準ですべての物事を考えないで下さいね」


「んもぅ。
相変わらず酷いな〜レイジは…。
ん〜、レイジが入らないのなら……。
ボクがお供してあげちゃおうかな〜♪」


「はぁ…。
貴方は次から次へとそんな事ばかり…。
程度が知れますよ、ライト」


「んふ♪
別にボクは、何だっていーよ。
…ねぇねぇ!
マイちゃん?
一人じゃ心細いでしょう?」


ライトは耳を扉に付けるようにしてダンダンと叩いている。


「ちょっと…!
彼女はまだ落ち着いていないのですから、刺激するような事は…」


ライトを制止しようとした時、中から大きな音がした。


「!」
/ 316ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp