die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第2章 episode.2
「っ!!」
鈍い痛みにぎゅっと目を閉じる。
温かいものが流れ出てくる感覚がして、それを舌で舐められる。
「ジュル…ん?変わった味…。
でも、思った通り、すご〜くおいし〜い。
今まで味わった事のない味…。
ねぇもっと、ちょうだいよ」
首筋に牙と舌が触れると、ゾクゾクとして身体が痺れてくる。
「……っ!」
「…なぁに?
もしかして、気持ちいいの我慢してるのかな?
そんなに震えて…。
もっと抵抗してくれなきゃ、楽しくないじゃないか」
彼が再び首筋に顔を寄せると、今度は強く吸われる。
「んくっ…んくっ…」
「あ…やめ…」
何…!この感覚は…!
身体中が麻痺したように気持ちよくなってくる。
彼の言った通りになるなんて、悔しい。
そう思うのに、抗えない程の感覚。
「…っはぁ。
ああ、…どんどん濃くなってくるよ……んふっ♪
……今度は、違うところからいただこうかな〜」
「も、もうやめ…」