• テキストサイズ

die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第14章 episode.14


「……おい、レイジ…」


私の席には、深めの鍋が置いてある。


温かいまま閉められたのだろう、湯気が水滴となり中身を曇らせている蓋を開けると、これは…。


本で見た事がある。


肉じゃが…では?


「どう言う事だ、これは?」


スバルに胸ぐらを掴まれても怒りも湧いてこない。


「部屋にこんなものが…!」


ユイさんが慌てた様子で戻ってくる。


「手紙…?
チチナシの部屋にか?」


「うん。
…あとは、これ…。
料理のレシピが書かれてる」


「ねぇ、ボクの部屋にもあったよ、手紙」


「はぁ?
何だよそりゃ」



ユイへ。
一人で出て行ってごめんなさい。
どんな運命でも、あなたなら絶対幸せになれる。
必ず幸せになってね。



アヤトくんへ。
イタズラ好きのアヤトくんのお陰で楽しい毎日でした。
レイジさんを困らせないで助けてあげて下さい。
ユイの事をよろしくね。



カナトくんへ。
お人形を大切に出来るカナトくんは優しい子だよ。
カナトくんの歌声は癒しだから、これからも大事にしてね。



ライトくんへ。
ライトくんには困った時もあったけど…。
でも助けて貰った事も、楽しかった時間もあるから、感謝しています。
本当の愛を見つけられますように。
/ 316ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp