• テキストサイズ

die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第2章 episode.2


「あ、あの、私これからこちらでお世話になります、小森マイって言います…」


尻餅をついたまま一歩後ろに下がると彼も一歩近づいてくる。


「ふぅ〜ん、マイちゃんかぁ。君が、シュウとレイジの言ってた、お客さんってやつなのかな?」


ニコニコしてるんだけど、なんだかちょっと怖いよ…。


「はい、妹のユイも一緒で…。よろしくお願いします」


努めて冷静を装い答える。
な、なんとか離れないと。


「な〜んかさぁ、すっごぉ〜くいい匂いがして、気になって気になって、ボク部屋の前で待ってたんだよねぇ〜」


「…?匂い…?」



そう言った瞬間、彼は私の首筋に鼻を寄せていた。
早業過ぎて呆気に取られる。


「ん〜。すご〜くいい匂い♪」


突然の事に私は床に後ろ手をついたまま動けなくなってしまう。


「ね〜ぇ?マイちゃん?このままボクと、気持ちいい事、しよ?」


彼の左腕で頭を抱くように固定され、私の左耳のそばでささやいてくる。
/ 316ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp