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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第10章 episode.10


「今後は…私以外の牙を受け入れる事は許しません…。
いいですね?」


「…はい」


目の前の瞳がまっすぐに私を捉える。


「本当に分かっているのですか?
守らなければ…どうなるか」


「っ!…はい」


「フフッ…。
分かればよろしい…」


身体が動かない程重たいのに、優しく頰に触れた唇にまた熱が上がる。


「こちらをどうぞ」


手渡されたのはクランベリージュース。


「ありがとうございます。
そう言えば喉も渇いてました。
いただきます」


よく冷えてて美味しい…。
私が眠ってる間に持ってきてくれたのかな。


ゆっくり飲んでいると、レイジさんがベッドに入ってきた。


「!」


「…何を驚いた顔をしているのです?
ここは私のベッドですよ」


「そ、そうなんですけど…!
あ、あの…眠るのにお邪魔ですよね、私部屋に戻ります」


慌ててベッドから降りようと立ち上がったつもりが、床にへたり込んでしまった。


「た、立てない…みたいです…」


「やれやれ…」


レイジさんがベッドから降りる気配がして、私のそばに来ると抱き抱えてベッドに戻された。


「そんな事だろうと思いました…。
世話の焼けるひとですね。
ここで休んで行けば良いでしょう」
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