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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第10章 episode.10


「貴女はよく私の顔を見ているようですが…」


言いながら一歩近づく距離にジリ…と距離を取る。


「あまり人の顔をじっと見るものではありません。
それに…不用意に近づくのも感心出来ません」


「…す、すみません」


目をそらしうつむく。


「…そう言う事をすると、勘違いされますよ」


手を取られ、指先に唇を押し当てられかぁっと顔が熱くなった。


「おや、…手が冷えていますね。
中に戻りましょう」


そのまま手を引かれて、屋敷内に戻った。


ド、ドキドキが止まらない…。


どうしよう、手が…繋がれたままなんだけど…。


「あの…っ。
どこへ行くんですか?」


レイジさんは早足で、私は小走りになりながら引っ張られてく。


「黙って下さい」


頭の中がぐちゃぐちゃで、パンクしそう。


「あれ?マイちゃん?」


連れてるのは、レイジか…。
そっか、そう言う事?
あ〜あ。
マイちゃんの事誘おうと思ってたのに…レイジに先を越されちゃうなんてさ。
んふ。
感謝してよね、ふたりとも。
…は〜。
何やってんだろボク。
ビッチちゃんはアヤトくんの所だし、今夜は別の女の子の所にでも行こうかな。


そのまま手を引かれて辿り着いたのは、レイジさんの部屋だった。
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