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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第10章 episode.10


集中して磨いていると背後から声を掛けられる。


「…おい」


「あれ、スバルくん。
こんな所で珍しいね」


鏡越しに見えたスバルくんは何だか落ち着かない様子。


「あ〜、…まぁな」


「?どうかしたの?」


声を掛けてくれた割には、こっちも見ないしどうしたんだろう。


「掃除して欲しい所があるとか?
あ、洗濯物?
…それとも、もしかして、悩み事かな?
なぁに?」


「………」


目だけこっちを見て、すぐそらしちゃう。


ふふ。
かわいいな。


「なんでも言ってね?
…あ、また壁壊しちゃったとかなら私直せないけど
……え?」


こちらに腕が伸ばされたかと思ったら、あっという間にスバルくんの腕の中にいた。


「スバルくん…?」


「何も言うな、黙ってろ」


「う、うん」


大人しくして目を閉じてると、スバルくんはだんだん強く抱き締めてきた。


本当にどうしたんだろ?


「…っ、あ〜っもう!!
お前何言われた通りにしてんだよ!」


「?スバルくん?」


「あ〜も〜、マジで無理。
…吸いてえんだよ、お前の血」


「へ!?」


腕を解いて、両肩を掴まれる。
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