die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第9章 episode.9
「おい、お前ら!
次はたこ焼き作れよな。
たこパーってやつもあるらしいぜ?」
「アヤトは…。
口を開けば毎回たこ焼きたこ焼きと…!
僕はそんなもの食べたく無いですよ!
レイジ、お菓子をもっと増やしてください」
「…チッ、うっざ。
ヴァンパイアのくせに甘いもんばっか食いやがって。
だからチビなんじゃねぇの?」
「あ〜も〜、スバルくんはまたそうやってカナトくんに絡む〜」
「…うるさい…。
静かに肉を味わいたい…」
「まったく…。
全然マナーがなっていませんよ、アヤト!
椅子に足を上げない!」
「るせー!シチサンメガネ!」
「あはは…。
みんな賑やかだね、お姉ちゃん」
「ふふっ。そうだね」
こんなに楽しいものなら、私は毎日でも晩餐したいな。
こうして、二人でキッチンにも立てるし…。
後片付けをしながら、なんだか幸せを感じてる自分がいる。
「今日はすごく楽しかったです。
お料理楽しくて、勉強になりました」
「そうですか。
それは良い心掛けですね」
レイジさんはチラリと横目で私を見てから、表情ひとつ変えずに食器を片付けていく。