第4章 合宿
『溝口さん、今日の練習試合の相手が来ました』
溝口「ん。」
『昼食作りに行ってきます』
溝口「おう、1年にもやらせろよ」
『はーい』
お昼。
今日の練習試合の相手が来たのを報告してからお昼ご飯を作る作業が始まる。
1年を連れ、私は再び食堂へ向かった。
朝ごはんのお皿は各自洗ってあるのがありがたい。
お昼は軽めに。
間食があるためだ。
1年「坂本先輩、こっち俺らやっとくんで間食の方作っちゃっても大丈夫ですよ」
朝より量少ないし、大丈夫そうです!と笑顔で言ってくれる1年に、私は感謝の気持ちしかない。
お礼をしてから、朝炊いておいた大量の白米をおにぎりにする作業、熱いし疲れるけど間食ないとお腹空いちゃうみたいなので仕方ない。
保護者から貰った唐揚げや出し巻き卵、たらこなどを確認して沢山のおにぎり生産していく。
『…そろそろか』
時計を見てドリンク補充。
それからまたおにぎり。
1年は昼食準備終わったようなので、練習に向かっていった。
…あと何個作ればいいんだ。
これをあと4日。
考えるだけで道のりが遠い…
『徹』
及川「聖ちゃん、どしたの?」
『ドリンク補充するから回収しに来たので声掛けておいて』
及川「うん、わかった…あ、聖ちゃん」
『?』
一試合目が終了した。
徹はストレッチをやめて、チョイチョイと手招きをするので、徹に近づき座った
及川「見てあそこ、岩ちゃん」
指さす方向にハジメちゃんがちょうどスパイクを決め終わって満面の笑みをしていて、それから私と徹に気がつきピースを繰り出してきた。
可愛い。
あの笑顔はめったに見られないぞ
及川「あは、聖ちゃん顔真っ赤〜!」
『うっさい!』
及川「素直じゃないんだから〜…!頑張れそ?」
『ん…めっちゃ頑張れる…と、徹も頑張ってね!!!』
グッと徹の手を掴み握る。
徹はブワッと目を丸めてからニンマリ笑った。
及川「俺もがんばれそう!!!」