第4章 合宿
金田一「聖さん、おはようございます!」
『…?お、おはよ!』
金田一「朝は涼しいっすね!」
『…そ、そうだね〜!』
朝。
食堂へ向かっていれば、後ろから声をかけられた。
…誰だこのイケメンは…
声は金田一…でも金田一ってこんなイケメンだったっけ?
金田一「…お、俺ですよ、金田一!!」
『!?』
金田一「よく言われるんで慣れてるんですけど…やっぱり変すよね」
『いや、むしろそっちの方が…なんでもない』
金田一は頭にはてなを浮かべ、私と並んで歩く。
と、いうか
『国見は?』
金田一「そ、それが…」
『金田一と交換したのか…』
金田一「明日はちゃんと出るそうですよ、確か」
『もうほかの一年は始めてるのかな』
食堂に顔を出せば、五人ほど一年がいて、みんなで朝ごはんを作っていた。
眠そうにしつつもちゃんと考えておいた献立を見ながら作ってくれてるので安心しつつ私も参加した。
一年「先輩おはようございます!」
『おはよー!今日の朝食いい感じじゃん、あ…お味噌汁ちょっと濃いめの方がいいかも、塩分取れるし…』
金田一「聖さん、こっちのサラダはどうしますか?」
一年生はみんな優秀だ。
皿を割ることも包丁を危なく使う子もいない。
金田一がレタスをちぎり終え、トマトを切ろうとしていた。
ノートを開いて確認しながらも指示を出す。
『あ、トマトは八切ね。あと、ハジメちゃんと矢巾には多めにお願いね、好き嫌いよくするから』
金田一「岩泉さんトマト嫌いなんすか?」
『トマトだけは!!!っていっつも言ってる』
金田一「な、なるほど…」
好き嫌いは許さんぞ