第4章 合宿
『溝口さん、ボランティアさんの手伝いしてきます』
溝口「おう」
時刻は16時30分。
そろそろ夕飯の支度に入るバレー部の保護者さん達の様子を見に、私は体育館を抜け合宿所まで足を運ぶ。
うちは私立だ。
合宿所はいくつかあってバレー部は人数が多いので結構大きな合宿所を使わせてもらえるのだ。
玄関から入って食堂に向かう。
匂いから今日はカレーなのがわかった。
『こんばんは〜…今年もお手伝いありがとうございます!なにか買い出しものがあれば言ってください、よろしくお願いします』
保護者「なぁに、こんなこと全然いいのよ〜!そういえば、今日で野菜が沢山減っちゃったかもしれない!カレーの他にもサラダ作ったから…後で冷蔵庫確認してメモしておくわ」
『了解です、あとは…』
保護者「もうないかしら…」
『ありがとうございます、それでは、よろしくお願いします』
夜は保護者が来てくれるが、朝とお昼は一年と私。
考えるだけで気が重くなるが、仕方ない。
私は持っていたノートを開いて明日の朝を確認した。
朝は5時30分に家を出なくてはいけない。
ならもう泊まった方がマシなのだろうけど、おばあちゃんが心配なので、やはり家から通うしかない。
7時30分には朝ごはんが出来上がってるようにしないといけないし 、みんなの起床時間は6時30分。
一年は当番制で早起きする人が決まってるのか。
『…大変そうだ』
しかもあしたの朝は国見がいる。
…あいつ起きなそうだな。