第4章 合宿
『ハジメちゃん!』
岩泉「?聖…ってウゲッ」
180以上の身長2人を180以下の身長の奴が受け止める瞬間なんて滅多に見れないぞ。
受け止めるとはいえ倒れるけどな。
岩泉「ンにすんだボケェ!」
『ボーっとしてる方が悪い』
松川「うんうん、岩泉相変わらずちっせえな」
花巻「ほら、聖も飛び乗ってこい」
『ヤッター!!』
岩泉「ちょっ!聖ボケェ!あぶねえだろ!」
花巻に飛びつくようにジャンプして受け止めてもらえば、ハジメちゃんは怒っていたので仕方なくどける。
ジャージで来て正解だったな。
まぁ体育だったんだけど。
『よーし!今日も部活頑張るか〜』
松川「だな」
岩泉「…俺の心配はねえのかよ」
花巻「大丈夫?岩泉くん」
岩泉「…きめえ」
4人で砂を叩いてから部室に向かう三人を見送って、私は女子更衣室まで小走りで行った。
ロッカーに全部しまって、ファイルとノートと筆記用具を持って掛けてあったストップウォッチを首にぶら下げた。
『…よし』
身支度をして、下ろしている髪をクシでとかし、準備ができる。
そろそろ縛ってもいい時期だ。
夏は暑いからな…
扉を開けて歩いていれば走って部室に向かう徹を見つけた。
遅刻だ。
『とーる!遅刻!!!』
及川「ま、まだだもん!!!」
『早く着替えてきなさーい』
及川「聖ちゃん待ってて!」
『私は忙しいでぇす』
声を張っていれば、中から溝口さんが出てきた。
驚いて慌てて戻ろうとすれば、捕まる。
…説教くらうのか
『す、スミマセンデシタ…』
溝口「…早く行く」
『は、ハイ』
怖い