第1章 Ⅰ
────学校行きたくないな...。
朧気な頭でそんな事ばかり考える
学校に対して楽しいなんて思った感情を今は思い出せない
だって今日も私は────・・・
『。』
すぐ隣でスバルの声がする
『おい!聞いてんのかよ!』
起きたくない。
怒鳴るスバルの腰に腕をまわし、顔を埋める。
『・・・どうした?』
その声は先程とは別人のように優しい...
私の頭を撫でながら問いかけるスバルは、きっと困った顔をしているのだろう。
違うの。
スバルを困らせたいわけじゃないの。
ましてや心配をかけるなんて...
ぎゅっと、スバルを抱きしめ笑いかける。
「おはようスバル!!」
私達は双子だ。
ある程度の事は、伝わってしまうだろう。
何かを言いたそうなスバルを横目に私は起き上がり伸びをする
「今日も学校楽しみだね!!」
『・・・あぁ。そうだな。』
嘘つきな妹でごめんなさい。
憂鬱な1日が夜と共に始まる────・・・