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Abiding Love

第1章 Ⅰ



『髪で遊ぶな』そう言ったシュウは私を起き上がらせてさっさと寝る体勢になってしまった

「もう!シュウは────」
立ち上がろうと腰を上げた私を簡単に片手でベッドへ押し戻した

床へ落ちたお皿。
スバルとレイジさんのケーキ...。

『子供は寝る時間だ。』
私の顔を間近で覗き込みながら意地悪く笑った。

心臓が音をたてた
・・・なんだろう。

「っ・・シュウ!!」
折角のケーキが!落ちたの片付けなきゃ...
お皿割なくて良かった。

『うるさい。使い魔にでもやらせる。』
『それより・・甘い』

「うん?ケーキつくってたからじゃない?」

『ケーキ・・・ねぇ。』
何故かシュウは満足そうだ。

変なの。

「ケーキ食べたかったんでしょ?」

シュウは無言で私の胸元に顔を埋めた

可愛いお兄さんだなあ。
私は小さく笑う

それに応える様に『うるさい。』と、柔らかな声がした。

シュウのフワフワの髪を撫でながら私は目を閉じた。


部屋戻らなきゃ・・・
いつもの様に目を覚ます

シュウを起こさないようにブランケットを掛け直し、そっと頭を撫でて部屋を出た。

あ、スバルのケーキどうしよう...
無いものは仕方ないから今度つくろう。

でも、きっと怒るよね シュウの話はしないでおこう。

ゆっくりと自分の部屋のドアを開けた。

スバルは・・・
ベッドの膨らみから猫耳が見える

それが凄く嬉しくて隣に潜り込みスバルをぎゅっと抱き締める。

『・・・なんだよ』

「あんなに嫌がってた猫耳パジャマ着てくれたんだね!嬉しい!!」

『な・・!?違・・別に・・・そういうんじゃねぇよ。』
『つーかオマエ!!シュウ クセェ!』


「シュウ寝かし付けてきたからね」
シュウの匂い意識しないから今更分からないや

さて、着替えよう。

スバルとお揃いのパジャマ!

『急に脱ぐんじゃねぇよ!』
そう言ってスバルは慌てて背中を向けた。

「スバルが嫌がって脱ぐ前に着たいんだよ。」

『そう・・・かよ。』

「お揃い お揃い!」
「おやすみスバル。」

スバルのオヤスミを聞く前に夢の中へ落ちていった。


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