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Abiding Love

第3章 Ⅲ



次に瞼を開けたら、何にも縛られない世界であったらいいなと思う。

そんな事は無理なのにね。



『────────け?』

誰?
・・・あ、今舌打ちした。

恐る恐る伸ばされた手は何故か遠慮なく頭をクシャクシャと撫で回す

『アンタ何してるわけ?』

何処かで聴いた事のある声に目を開ける

そこには眼帯と眼鏡をしている人が私の顔を覗き込むように座り込んでいた。

「ん?誰ですか?」

『それはコッチのセリフなんだけど?』
『そこからどいてくんない?』

言いながら腕を掴まれた。

力強い・・・このヒトも・・・────

「え?ちょっ・・!!」
強制的に立たされ、よろけてしまって知らない人を押し倒してしまった

『ちょっと!』
『・・ん?』

「ごめんなさい!」
立ち上がろうと力を入れた腕をカレは離さない。

「あの・・・」

離さないどころか、私の髪に顔を埋め匂いを嗅ぎ始めた...

「え?ちょっ、あのッ!」
くすぐったくて早く立ち上がろうとしたらカレは言った。
金色の瞳に私を映しながら...

『逆巻の匂いがするから違うと思ったけど、違わなかったみたいだね。』

『。』

私の髪を梳きながら優しく微笑むそのヒトを思い出すのに時間は掛からなかった。

「シンくん!?」
小さい頃魔界に居た時のトモダチ。

『そうだよ。』

「狼の印象が強いから全然解らなかったよ。」
私はシンくんの頭を触りモフモフの耳が無いことを確かめる。

『ちょっと!くすぐったいんだけど。』

「あ、ごめんね!」
つい昔のくせでナデナデしてしまう

『・・・別にいいけどさ。』と、視線を逸らすシンくん。

「シンくん昔からスグ目逸らすよね」
癖かな?

『そ、そんな事どうでもいいでしょ!って言うかどいてくんない?』

あ。今私シンくんに、馬乗りになってるんだった...!!
慌てて立ち上がりソファーへと舞い戻る

それから度重なるシンくんへの無礼を謝罪し、思い出話に華を咲かせた。

『・・兄さんが知ったら喜ぶだろうね。』

「あれ?そう言えばカルラさんは一緒じゃないの?」

『今日は体調が優れないみたい。』

「そっか・・残念。」
何となく教室の時計が目に入った。

「!!?」

『それより聞きたい事があるんだけど、いい?』

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