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Abiding Love

第3章 Ⅲ



『!!』

『聞いているんですか!?!』

「1人で歩いて行ける!」

さっきから私が特別教室へ行く事についてレイジさんに口煩く言われている。

『急にどうしたというのです!』
『・・・スバル。貴方何かしましたか?』

『はぁ!?何でオレなんだよ!!』

『ったく。もういいじゃねーか!コイツが1人で行くって言ってんだから』

『なぁ?』とアヤトが私の頭に手を置いた。

意外な味方に嬉しくて何度も縦に頷く

『アヤトまで何を言い出すんですか!』

アヤトとハイタッチをして扉を開ける

「じゃあアヤト後はお願い」

『オレサマだってめんどくさいのはお断りだっつーの』

『オマエ達うるさい。』

「シュウ起きてたの?おは───っ!?」

急に身体が浮いたと思ったらシュウに担ぎ上げられた

『うるさいから、オレが連れて行く。』

レイジさんの言葉よりはやくシュウは扉を閉めた。

シュウを見てとても安心してしまう。
たけど、これじゃあ結局1人で行く事は叶わない。

何より担がれているのは恥しい...。

「シュウ。降ろして?」

『昨日どっかの誰かさん達がバルコニーでうるさくしてたから眠れなかったんだけど?』

「!?ごめん!スバルに心配ばっかさせちゃって、それの」

『どうでもいいけど。』

私がどうでもいいと言われた様な感じがして何故か又、ココロが痛んだ。

「・・絶対言うと思った!もう降ろして!」

『・・・めんどくさ。』

「めんどくさいなら、どうでもいいなら放っておいて。」
緩んだ手から抜け出してシュウの顔を見ずに教室へと向かった。

───シュウの顔を見なかったのは───

特別教室のドアを開けた。
『よかった・・・まだ誰も居ない。』

───見れなかったのは───

窓際のソファーに寄り掛かる

───泣いてしまいそうだったから────

『良か・・・た』

───だけど、それよりも・・・────

顔に押し当てた袖からはシュウの香りがした。

───シュウがどんな顔をするのか───

───解らなかったから───



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