第3章 Ⅲ
それから特別教室へ移る為2日程学校を休んだ。
何をするでも無くレイジさんと食事をし、部屋へ戻りスバルを見送る
そんないつも通りの、お休みだった
シュウに会わなかった事を除いては。
新しいクラスの人と仲良くなれるかな?
今度こそ友達できるといいな...。
不安ばかりだ
バルコニーへ出て手すりに座る。
「・・・星。綺麗だねスバル。」
手すりにもたれかかる様に座っているスバル
『落ちるんじゃねぇぞ』
ここから?それとも私の気分が?
「落ちた事ないから平気。」
スバルは鼻で笑う
『そりゃあそうだろうが』
スバルが助けてくれる。
「いつもありがとうね。」
『じゃあ降りろ。』
「ヤダ。」
『そうかよ。』
そうだよ。
スバルは渋々立ち上がりこちらを向き腕を広げた
『ほらよ。』
「もう!そんな子供じゃない!」
耳が熱くなるのが解る
『そうかよ。』
少し困った様に微笑んで私の腕を引くスバル。
「スバルが危ない!」
しっかりとスバルの腕の中に落ちる
「・・・皆私を子供扱いする。」
それがとても哀しかった。
『それは・・・しょうがないだろ。』
「しょうがない。って・・何?」
無意識に下を向いてスバルの服をギュッと掴んでしまう
『オマエは・・・』
『妹なんだから当たり前だろ』
そう言ってスバルは私の頭を撫る
言葉を返す前にスバルの優しい香りが私を包み込んだ。
「なッ!?」
『うるせぇ大人しくしてろ。』
スバル・・・?
「スバルの方が子供みたいだね 仕方ないなぁ!」
背中に手を伸ばす
スバルは私の扱いをよく知っている
スバルの前で私は、どうしたって妹なのだから。
「友達できたらいちばんにスバルに紹介するね!」
「でも、その子がスバルの彼女になったら少し寂しいな。」
『・・・・少しかよ』
「大人だからね!」
『バーカ』
私にはスバルが居るから大丈夫。
大丈夫。
って・・・いい加減私も兄離れしなきゃだね。