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小さな人見知りの大きな恋【D.Gray-man】

第7章 初任務-ただいまとおかえり。そして。-


「ニナ。アレンです。」
コンコンと小気味のいい音と共に大好きな声が聞こえる。

い、いよいよだぁ…。
もういまさら出来ることはないし、どうにもできない!!
私は意を決してドアを開けた。

「あ、ど、どうぞ。中に入ってください。」
声が震えてる!小さい!緊張してるの丸わかりだよ…。

私の言葉で部屋の中にウォーカーさんが入ってきて、そばにあった椅子に腰かけた。
私も椅子に座る。

しばらくの沈黙。

あれっ、私これなにもしなくて良いんだよね!?待っとけば良いんだよね!?

だらだらと冷や汗らしきものが吹き出しそうになったときにウォーカーさんが口を開いた。

「僕なんかを好きになってくださってありがとうございます。
告白されたとき、すごく嬉しかったです。

ニナが入団してきたときから、僕と仲良くしようと人見知りながらに頑張ってくれてたのもすごく伝わって、あ、こんな子がそばにいてくれたらどれだけいいだろう、と何度も思いました。」

にこり、と笑ってくれるウォーカーさん。
その笑顔に何度ドキドキしてきたか。


「でも。ごめんなさい。僕……僕は…。ニナの気持ちを受けとることはできません。」



分かっている、つもりだった。
ウォーカーさんが私なんかんことを好きになってくれるはずないって。結果なんて気にしすぎちゃダメだって。伝えたことに意味があるんだって。

でも、なに?
この、頬に伝う、水分は。

なに?

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