第7章 初任務-ただいまとおかえり。そして。-
「へへ!!やっぱり兄貴はつえーな!!よし、俺だって…。」
もう一匹のAKUMAが攻撃してこようとするのが見え、私もやられっぱなしではまずいので攻撃を仕掛けた。
「バーンウィング!!」
風と共に大きな炎が舞い上がる。
「うっ、うわああ!!あついあついあつい!!!!」
「は!?お前なにやられてんだよ!!」
「まだやられてねえよ!!ちょっと熱かっただけさ!それ!!!」
というAKUMAの声と共に私に大きなスライム状のものが飛んでくる。
「きゃあっ!!」
うまく避けきれず、スライムの中に飲まれてしまう。
水の中にいるみたいで息がうまくできない。
しまった…!!このスライムみたいなのは破れないの…!?
破ろうとして足で蹴ると、案外すぐ破れホッとしたのも束の間。
その弾けた水飛沫が体にかかり尋常じゃない痛みがはしる。
「ああああっ!!っ…は…。」
あ、まただ。
この、重力に引き付けられる感覚。
やっぱり…。ダメだった。
どすん!と背中に痛みを感じる。
さっき負った傷に響く。
「はぁ…。はぁ…。」
呼吸がうまくできない。
「エクソシストって案外弱いのな。」
「兄貴ー。こいつどうすんの?まだ生きてるぜ?」
「そんなの…。とどめ指すに決まってんだろ!!」
私は、もう、死を覚悟して目を閉じた。
最後に見えたのは大量の日本刀を振りかざそうとするAKUMA。
私は、戦った。
だから、もう、いいの。
「うああああああ!!!!」