• テキストサイズ

小さな人見知りの大きな恋【D.Gray-man】

第7章 初任務-ただいまとおかえり。そして。-


「はぁっ…。はぁっ…。勢いで飛び出しちゃったけど…。ここどこなんだろう…。」

教団を飛び出してからただひたすらに走り、今は鬱蒼とした森の中。

うう…だんだん日が沈んできてる。
完全に日が沈んだら真っ暗になってしまう。
そうなる前に、どうにかしないとなぁ…。

うろうろと森の中を歩いていると、座るのにちょうどいい切り株があったので腰かける。

「はぁ…。」

情けない。

なんであんな風に八つ当たりしちゃうんだろう…。
ウォーカーさんはなんにも悪くないのに…。

余計に嫌われちゃったなぁ…。

もうたぶん、話しかけてくれることも、優しく笑いかけてくれることも、してくれないんだろうなぁ。

そう考えるとさっきまで引っ込んでいた涙がまた溢れそうになる。

「これから…どうしたら良いんだろう。」

今さら教団に戻れないし。
あ、リナリー…。心配してるだろうなぁ…。


「ねえ」


突然後ろから声をかけられ、肩がビクッとする。

後ろを振り返ると若いお兄さんが二人立っていた。

ししししししらない人!!!!
どうしようどうしよう!!私襲われる!?!?!?

逃げようとするも、怖さで足がすくみ動けない。

「そんな怖がらないでよ。僕ら怪しい奴らじゃないし。そのコート、君黒の教団の子でしょ?こんな森の中で一人ってことは、迷ったんだよね?お兄さん達が教団までつれていってあげようか?」

にこりと笑うお兄さん達。
でも私にはそんな言葉、一切脳内に入ってこなくて。

私はすくんで動けない足をどうにかして動かしてそこから逃げた。

/ 121ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp