【おそ松さん】松野✕松野おそ松~another story~
第22章 松野たちのすれ違い ~another story~
次の日の放課後、昨日チョロ松に言われた通り、図書室へ向かおうとした時、
「おそ松くん、行こうか」
帰りのHRが終わると松野ちゃんに図書室へ行こうと誘われた。
「おう」
普通に返事をしてしまった。向かう最中、会話はない。コンビニの件が脳裏をよぎる。そんな中、図書室はすぐ目の前だった。室内に入ると、まだチョロ松の姿は見当たらなかった。そして生徒も誰もいなかった。俺たちは長机を挟み、向き合って椅子に座る。鞄の中身を見てみると、
(あっ、数学しか入ってねぇ。けどまあ、それはあいつに対しての対抗心だし)
昨日あったチョロ松との言い合い。ああなったからにはそれなりの態度でこなければならないと思い、俺は数学の教材一式を持ってきていた。なので当たり前のように、
「数学だよね」
と言いながら筆箱はもちろん、教科書とノート、そしてワークなどを鞄から取り出した。そして松野ちゃんも数学の教材を鞄から取り出していた。俺は教科書をパラパラと真顔でめくり見つめるが、
(なんだこれ……)
正直、見ても何も分からなかった。