第11章 俺と残りの5人

　ルーズリーフとペンを受け取ると、

「おっ、サンキューな」

と言い俺は、横書きでおそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松と書き終えると、松野ちゃんの方にちゃんと文字が見えるよう向きを変え、ルーズリーフを置いてくれた。そして1人ずつ、ペン先を使い説明しながら名前を指していった。

「まず、俺が六つ子の中では長男で……前に会ったチョロ松は三男。そんで次男はカラ松。残り四男から末弟までは、一松、十四松、トド松ってわけよ」

（こんな説明で大丈夫かな……）

　少し不安もあったが、松野ちゃんは真剣に聞いてくれているようだった。俺はルーズリーフを自分の方へ向くよう戻し、

「まあとりあえず、名前の横にはさっき言ってた鞄の色とか、見た目や性格的なのちょこちょこって書いとくから。終わったら見てみて」

　そう言いながらルーズリーフにペンを走らせ、文字やイラストを書いていた。

（俺はまずカリスマレジェンドとか後基本なんでも食うじゃん。あっ、色は赤で……性格は元気とか……って俺ばっか。まあいっか。他の奴らはてきとーで）

「ほい、できた」

　俺は書き終えると、ルーズリーフとペンを松野ちゃんに渡した。そして、

「まー、俺もあいつらのこと全部分かるわけじゃねーけど……これくらいは説明できねーと他人からこう色々と間違えられるからな。だから松野ちゃんも早く覚えてよ」

「うっ、うん……ありがと」

　松野ちゃんは少し戸惑いながら私はその書いたルーズリーフとペンは筆箱に入れ鞄の中に閉まった。