第30章 EP黛2 救世主は普通の男子高校生でした。
「!? 赤司何してるんだ!」
まゆまゆも驚いたらしい。
その声に我に返った征十郎。
「・・・・・・っ。すまない。」
そう謝ると逃げるように屋上を去っていた。
途端に酸素が僕の中に入ってきてむせてしまう。
「大丈夫か?」
まゆまゆにしては優し気な声音で話しかけてきた。
「だいじょ・・・・・・ばないかな」
まだ咳き込みつつ、僕は冗談交じりにそう答える。
「だろうな。保健室に行くぞ。」
ちょっと強引にまゆまゆに腕を引っ張られ、僕たちは屋上を後にした。