第2章 桜の散る季節
今日はなんだか、ドリブルにも調子がいいみたいだ。
「今日は調子がいいですね。」
黒子が私に微笑んだ。
「わかんない。けど、青峰は調子悪いよね。」
「そうなのか?自分で気がつかなかった。」
青峰が私を尊敬するような目で見てくる。
皆と会話をしていると、赤司が私に近づいてきた。
「何、赤司。」
「俺達は遥と呼ぶけれど、遥はいつまでたっても俺達を名前で呼ばないんだね。」
「そう言えば、そうだね。じゃあ、征君でいい?」
「赤司っちだけズルいッスよ!」
ワンコが騒ぎ始める。
「うるさい、わかったから。」
私は皆の呼び名を考える。
「んーじゃあ征君、真ちゃん、大輝、ワンコ、あっ君、テツヤはどう?」
私はテキトーに考えた呼び名を言った。
まぁ、悪意があるのは黄瀬の呼び方だけど。