第2章 桜の散る季節
「俺はやっぱりワンコなんすね…」
黄瀬がすごく落ち込む。
「いーじゃねーか、お前にぴったりだよ。」
青峰は更に塩を塗る。
「何で呼び方変えさせたんですか?」
黒子が赤司に問う。
「これから、みんなでバスケをやっていくには必要だろ?」
赤司が当然のように言った。
「征君の頭の中が読めない。」
私はポツリと呟いて、ボールを磨き始めた。
「ハルちん、暇。」
紫原が私にのしかかる。
「重たいよ、あっ君。暇なら朝練して。」
「やだぁー…」
私はのしかかられたまま、ボールを磨き続けた。