第2章 桜の散る季節
「そりゃ重たくしてるからねー。あ、お菓子食べる?」
紫原がまいう棒を差し出してくる。
「いらない。」
私はそっぽを向く。
「遥、今日のラッキーアイテムの可愛いヘアゴムを持っているか?」
緑間がラッキーアイテムを求めてくる。
私は髪を束ねていたヘアゴムを外し、緑間の髪をくくった。
「これでいい?」
私は半笑いで聞いた。だって、思った以上に緑間に似合っていたから。
「馬鹿にするな!まあ…貸して貰ったには変わりない。ありがとうなのだよ。」
私はニコッと笑った。
「遥!1on1しようぜ!」
青峰が私に勝負を仕掛けてきた。
私は無言で黄瀬に奪われたボールを持ち、青峰の前に立った。
私はドリブルで青峰の横を通り抜け、シュートをした。
ボールはすんなりとゴールに入った。
「勝ち。」
私はボールを青峰に渡してベンチに座った。