第2章 桜の散る季節
校庭に桜の花が散ってゆく。
私は中学一年生となった。
小さい時から見るのもするのも大好きなバスケ。
バスケ部に入った。
朝早くから誰もいない、朝練も始まっていない静かな体育館で私は一人ボールをシュートする。
何度も何度もひたすら。マネージャーだけど。
一人でシュートをしていると、錆びた重たいドアが開かれる。
「遥か。」
赤い髪の毛の赤司征十郎が入ってきた。
私は彼を無視してシュートし続ける。
「あれ?遥っち?」
赤司に続いて黄瀬涼太、緑間真太郎、青峰大輝、紫原敦、黒子テツヤが入ってきた。
1軍のいわゆるキセキの世代。
黄瀬が私に近づいてきて私のボールを奪った。
「はい、お預けっすよ〜」
「返して、ワンコ。」
「ワンコって言わないでくださいッス!」
黄瀬が顔を膨らませた。
「ハルちんは駄目。」
紫原が私にもたれかかる。
「重たい。」
だいたい朝はこんな感じだ。