第4章 雨のち晴れ?
朝の征君、なんだかヒヤッとしたなぁ。あっ君も涼太もヒヤッとしたみたいだけど…
休憩時間はそれしか頭にない。これを教室で考えてもうお昼休憩だ。
「遥。」
私は呼ばれて振り向いた。振り返ると赤い髪の顔立ちが整った朝の怖かった人がいた。
「何?征君。」
私は笑顔で対応した。
「朝のこと、まだ意識してるの?」
耳元で囁かれて、私は背筋をピンと伸ばした。
「意識してない!朝の征君が怖かっただけ!」
私は自分でもわかるぐらいに顔を真っ赤になっていた。
「冗談だよ、怖がらせていたんだね…ごめん」
「いや、謝らなくても…謝る?あ、征君この間はごめん!」
私は頭を下げた。
「俺こそ悪かった。遥が気になりすぎてやり過ぎてしまった。」
「気になる?」
私は意味がわからず首を傾ける。
「そう、君が僕にとって魅力的な女性だったからね。」
「ふーん。ん、今僕って…」
「必要に応じて言ったまでさ。気にしなくていい。」
そう言って征君は行ってしまった。