第4章 雨のち晴れ?
『黄瀬くんおはよ〜』
「おはようッス!」
涼太はいつものイケメンスマイルで女子達に手を振る。
「あぁ…やっぱりあんたと歩きたくないわ。」
私は、少しずつ涼太から離れていく。
「なんで、離れるんスか⁈」
私は目先にあっ君を見つけて駆け寄る。
「あっ君、おはよう!」
「ハルちん、おはよう。昨日、大丈夫だった?」
あっ君はいつもの調子だった。
「うん、あの後は元気だったよ!」
「あれ?遥っちさっき喉が痛いって…」
涼太がいつの間にか隣にいた。
「わわ、りょ、涼太⁉︎」
ヤバイよ。冷汗だらだらだ…
「そうなの?ハルちん」
「じ、実は…」
私は2人から目線を外す。
私の脳内はヤバイという言葉で埋め尽くされていた。
「俺に気を使ってくれたわけ?」
あっ君の言ったことにすかさず、頷く。
「それより、昨日は紫原っちとなんかあったんすか?」
涼太が不思議そうに聞いてくる。
「昨日は、あっ君のお家にお邪魔させてもらったの」
「昨日、雨凄かったからねー」
「あっ君居なかったら今頃どうなってたことか…」
「家ッスか⁈男子の家…何にもされなかったッスか⁈」
涼太がすごく心配してくる。
「うん、大丈夫だけど?」
あっ君が勝ち誇った顔で涼太を見下している。
私は少し子供っぽい彼らを微笑した。