第4章 雨のち晴れ?
「お母さん、学校の用意持ってきてもらえない?」
私は明日、病院から登校できるように母に伝える。
「明日ぐらい学校は休んだら?」
母の提案に私は首を横に振る。1秒たりとも学校生活を楽しみたいから…
「わかった。でも、今日はしっかり休んでよ?」
母は私に理由も聞かずに病室を出て行った。
外には雨が降り注いでいる。
「病状悪化か…」
私は、声にならないぐらいの小さく震えた声で呟いた。
私は上半身を起こして、机にある水を口にした。
その机には綺麗なお花が飾られてあった。
お花を眺めていると机に引き出しがあることに気づき、引き出しをそっと開けた。
引き出しの中には日記が入ってあり、私は日記を開いた。前にこの部屋を使っていた人の忘れ物だろうか。
日記には沢山のページに思いが書き殴られていた。
『死にたくない。あの人に会いたい。』
字体が違うからきっと、いろんな人が書いたんだろう。
そして最後のページには古びた紙が挟まっていて
『日記を見つけたら自分の思いを書いてください。』
この一言だけが書かれていた。
私はまだ死なないから、この日記を使わない。
私は日記を机の引き出しにそっとしまいこみ、眠りについた。