第4章 雨のち晴れ?
「お風呂、いただきました。」
数分後、ハルちんが姉ちゃんの服、薄紫の半袖パーカーと半ズボンを着て風呂から出てきた。
「まだ、服乾いてないから乾くまで家にいれば?」
俺はリビングに案内する。
「あのお姉さん、服を貸していただきありがとうございます。」
ハルちんは丁寧な言葉遣いで御礼をした。
「大丈夫、大丈夫!」
姉ちゃんはノリが軽すぎる。俺は溜息をついた。
俺はハルちんにお茶を出して隣に座る。
「あっ君、本当にありがと。おかげで風邪ひかなくてすんだよ。」
また、微笑んだ。
「当たり前だし。風邪ひかれたら困るって何回も言ってる。」
「そうだね。」
あの後、数十分ほどハルちんと他愛のない話をしていると服が乾いたみたいだ。
「あ、遥ちゃんだっけ?その服あげる。
私、その服入らなくてさ。」
「貰っていいんですか?なんか、すいません。」
姉ちゃんに頭を下げて、乾いた服を鞄にいれた。
「俺、送ってくから。」
俺はハルちんの家まで送り届ける事にした。