第4章 雨のち晴れ?
「それにしても、雨すごいなぁ…」
ハルちんが呟いた。傘忘れることとかハルちんあるんだな。
俺はさっきから彼女に目をやれない。服が雨に濡れて透けているから。俺の上着を着せたからまだマシだけど。
ってか、俺とっさに上着着せちゃったけどこの間の事ちゃんとハルに謝ってない。
「ねぇハルちん、この間は、その、ごめん。」
「私も大きな声出しちゃったし、ごめんね。」
ハルちんは微笑む。
ハルちんは最近変わった気がする。
入学してすぐはなんか尖ってたのに今は丸くなった。
一ヶ月の間に何があったんだろう。
「あっ君!私、この道真っ直ぐだから。ありがと!」
俺の傘から出て行こうとするハルちんをいつの間にか引き寄せていた。
「だから、風邪ひかれたら困るっていったじゃん!」
「あっ君、顔赤いよ?」
自分でも顔が真っ赤になっているのがわかった。
「知らないし、それより信号渡ろう。」
「私の家、そっちじゃないよ⁈」
「俺の家行くに決まってんじゃん。」
俺はハルちんの手を引っ張って自分の家まで連れていった。
「ただいま。」「お邪魔します!」
俺はハルちんを風呂場まで連れてきた。
「服洗っとくから、風呂入って温まれば?姉ちゃんが服洗うから心配しないで。」
俺は素っ気なく言って風呂場から出て行き、リビングに行った。
案の定姉ちゃんは寝転がってテレビを見ていた。
「姉ちゃん、ハルちんの服洗っといて。」
俺はその後、自分の部屋で着替えた。