• テキストサイズ

この灯火が消えるまで。【黒子のバスケ】

第4章 雨のち晴れ?


6月に入り、梅雨の季節。
5月に「部活以外1人になりたい」という意思を告げてから征君とあっ君は全く私に話してこない。
まぁ、そっちの方が私はいいんだけどね。それにしても、梅雨の時期の体育館は蒸し暑い。ジメジメしていていやな気分だ。
「今日は大雨になるので練習は終了だ。」
顧問が体育館に来た。もう練習終わりか。
私は選手のタオルを急いで回収し、洗濯機に放り込みに行く。
外は想像していた以上に土砂降りだった。
運動場がグシャグシャになっている。
母は仕事でいないし、歩いて帰るしかないな。
私は体育館に戻り、挨拶をした。
私はすぐに鞄に向かう。折り畳み傘を探すが、鞄に入っていなかった。
私は仕方なく、濡れて帰ることにした。


外に出ると一瞬でびちょびちょになってしまった。
私は諦めてトボトボ歩いた。

「あれ、ハルちん?」
誰かに声をかけられ、後ろを振り向くとあっ君がいた。
「あっ君?どうしたの?」
「どうしたのじゃないでしょ?」
あっ君は自分が来ていた上着を私に着せた。
「風邪ひかれたら困るからだし。」
傘に入れてくれているのだが、あっ君の肩が濡れている。
「あっ君、肩濡れてるよ?」
「別に、これぐらい気にしてないし。ハルちんが風邪ひく方が俺は気になる。」
「ありがと、あっ君。」
/ 66ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp