第3章 部活以外は1人になりたい
部活の時間が一瞬のように過ぎ、とうとう放課後。
片付けをやっと終えた私は、ワンコが待ってるであろう正門前に向った。
予想通り、ワンコは正門前に携帯をいじりながら待っていた。
「お待たせ、ワンコ。」
「待ってないッスよ、遥っち!」
ワンコはニッコリと笑った。
「ここで立ち話はあれッスから、ハンバーガーとか食べながらしないッスか?」
「そだね。でも私、ワンコの隣で歩きたくないわ。」
こいつと歩いてると女の子の目が痛い。
「なんでッスか?」
「周りの視線が痛いのよ。」
私は最後にボソッとカッコイイからと言った。
それをワンコが聞き逃さなかったのか、ドヤ顔をされた。
「遥っちが俺を意識してくれてたなんて、スゲェ嬉しいッスよ!」
「うっさい。黙れ。駄犬。行くぞ。」
私は、駄犬を放って足早に歩いた。
「いらっしゃいませ。」
某ハンバーガー店に来た私達は空いているボックス席に座った。
「俺、なんか買ってくるッスよ?何がいいっスか?」
「バニラシェイクがいい。」
「分かったッス!」
ワンコがレジに向かって、ボックス席にポツンと残された私は携帯をいじる。
メールが一件受信されており、私はメールを開いた。
送り主はさつきだった。
そう言えば、メアド交換したんだっけ?家に帰ってから返信しよう。
私は携帯をカバンに閉まった時、丁度ワンコが帰ってきた。
「お待ちどうさまッス。」
トレーにはバニラシェイクとジュース、ポテトが並べられていた。
私はトレーからバニラシェイクを手に取り、一口飲んだ。