第7章 眠
策に嵌まったみたいな?
言わされたというか、言わざるを得なかったというか。
巧いこと口車に乗せられて。
巷で流行りの『ソフレ』になってみたが。
俺は一体どうすればいいの?
一緒に寝るだけって。
ものっそい、難しくね?
「まぁ、何だ。着替え貸してやるから。シャワー浴びてきなさい」
沢山走って、汗かいたよね。
「その間に、俺ァ買い物行ってくるから」
夕飯の材料、買ってくるから。
ついでにパンツも見繕ってくるから。
「そんな目で見んな。逃げねェよ…ちゃんと帰って来るって」
俺、お母さん?
ちっさいガキ、あやしてるみてェだけど。
目の前の女のコは、やっぱり女のコで。
そんな顔されたら、邪険になんてできなくて。
「いいコで待ってろよ」
俺はヒラヒラ手を振って。
万事屋を後にした。
最近の女のコは、みんなあんななのかねェ。
積極的と言うか。
肉食系と言うか。
気持ちも身体も伴わない関係?
男と女の友情みたいな感じ?
オッサンには、理解できない領域だわ。
あぁ、抱き枕的な。
新八が持ってる、アレ的な。
海賊王になる的なアレで。
抱き枕になればいいわけだ。
抱き枕の役を演じればいいってことだ。
一体、どーやって演じろと!?
新八のアレは無機物で。
銀さんは生身の大人ですよ?
仮にもジャ○プで主人公やってますけど。
そのシチュエーションは許されますか?