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好きなだけじゃダメなのか
第3章 秘密
ハビル様が去った部屋はやけに寂しい。
彼の華も一緒に去ったからだろうか。
「…ちゃんと、好きだったのかもね」
それがたとえ、父や母、侍女など
周囲からの洗脳だったとしても、
私はそこそこ彼を愛していたのだろう。
…でなければ。
彼に、他に婚約者ができたと聞いて、
泣いたりなどしないだろう。
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