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好きなだけじゃダメなのか
第3章 秘密
ハビル様の衣。
ハビル様にもらった靴。
ハビル様からの手紙。
ハビル様の香り。
私の部屋はハビル様で溢れている。
あんな風に憎まれ口を叩けるのは、
幼い頃から一緒にいたから。
いつでも隣にいてくれたから。
恋とは違うのかもしれないけれど
私はあの人を慕っていたし、
あの人も私を愛してくれていた。
それはちゃんとわかっている。
なのになぜ。
こんなときに顔が浮かんでしまうの。
レオン王子の顔が。
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