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好きなだけじゃダメなのか

第3章 秘密


「…新サラントの?」
「はい。レオンと言うのですが」
「ああ、王位継承第一位の」
「はい」
「でも、なぜこれをあの方に?」
「あの方ならわかるはずです。
しばらく話をしましたから」
「…ラビルのことも?」
「ええ。包み隠さず」
「信じられないなぁ…。姫がそんな
大胆なことするなんて」
「初めて会った気がしなかったの。
なんでも話せちゃったんです」
「でも、新サラントと我が国って…」
「ええ。冷たい壁がありますね」
「いつ戦争が起きるかなんて…」
「わかりませんね」
「そんな中、恋をしようと?」
「仕方ないわ。それに、あなただって
そうでしょう?無礼者」
「…そうでした」
「とにかく、将軍の息子という地位を
存分に使うときが来たのです。
頼みましたよ、無礼者」
「そんなに何回も無礼者無礼者
言わないでくださいよ!
あと私は大将軍の息子…」
「無礼者」
「ああもう…わかりましたよ。ハビル、
謹んで承ります」
「そうこなくっちゃ」

ちょっと心苦しいけれど、ごめん。
だって、恋しちゃったんだもの。
王女だって、恋くらいするわよ。
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