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プリズム◇黒子のバスケ夢小説

第1章 誠凜高校入学




「カントク!いつまでボーッとしてんだよ!」

日向先輩の呼びかけで、リコ先輩の動きが止まっていることに今更ながら気付く。

先輩の正面に立つのは火神君だ。

「Σごめんっ。で、えっと…記入数値を言うわね。上から5123、9812、6195、8821…」

(Σ…んな、何コレっ!?)

異常な程高い数字に驚く。

(全ての数値が今までの標準値よりズバ抜けてる。)

『先輩…コレ、マジですか?』

「私も驚いた。しかも延びしろが“見えない”のよ!私、生で初めて見たわ!」

“天賦の才能”ってやつを目の当たりにした先輩は、目をキラキラさせて“育て甲斐があるわ”と噛み締めるように呟いていた。





「──さて、これで全員だったかしら?」

『あと…1人、黒子君が残ってます。』

バインダーに挟まれた用紙を捲り、確認して答える。

「あ!そぅだった。帝光中の、…あれー?あんな強豪にいたんなら、視りゃすぐわかると思っただけど…今日は、休みかしら?」

『さっき出席を取った時には確かに居ましたよ?』

先輩と一緒に辺りを見回すものの、見あたらない。

「トイレにでも行ったのかしら?」

(おかしいなぁー?抜けるようなら、気付くはずだけど?)

『私、探してきます。』

そう言って体育館から出ようと駆け出した途端、不意に腕を引っ張られ足元がぐらついた。


──ヤバ、転ける!!


と、思った瞬間…私は転けずに“ポスッ”と何かに収まった。


(……?白い、布地?)
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