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プリズム◇黒子のバスケ夢小説

第9章 海常高校


<黒子視点。>

してやったり。

火神君の腰へと飛び付き、勝手に自爆した黄瀬君を見てニヤリと笑みが漏れる。

紺乃さんはと言うと…
自分の両腕にしっかり収まっており、ヌイグルミのように抱き抱えられていた。

紺乃さんは数回瞬いた後、キョロキョロと辺りを見回す。

『なーる。』

どうやら、ようやく状況を飲み込めたらしい。
彼女は、小さな手をポムッと叩いた。


『黒子君、助けてくれたんだ?ありがと。』


下から見上げてくる紺乃さん。

彼女の頭部が凭れるようにして、僕の胸へと当る。

その際、目に映り込んできた前髪とか、白い額とか、パッチリと開いた瞳だとかで…

その、彼女の全部が、僕に熱を灯していく。

途端に恥ずかしくなって、視線を遮るように自分の手のひらを押し付けた。

ペチリ。

『Σイタッ!?』

“Σ何事!?”と、額を抑える紺乃さん。

(全く…、)

「油断大敵ですよ。」
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