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プリズム◇黒子のバスケ夢小説

第8章 番外編 高尾の憂鬱


<高尾視点>

家に帰って、飯食って、風呂上がって…
“今日も疲れたぁ~”なんてオヤジ臭い独り言を零しながら自分の部屋に入ると、真澄が机に突っ伏していた。

季節はずれのコタツに埋まるように上半身を潜り込ませ、顔だけが真っ直ぐ出て、机と対面するように乗っかっている。

頭のすぐ横には数冊の少女マンガと、愛機である彼女のスマホ。

(今日は、一体何だ?)

俺はタオルで頭の水分を乾かしながら真澄の隣へしゃがみこんだ。

真澄は嫌な事があったり、壁にぶち当たったりすると、よくこうなる。

前回は、何だったけ?

あー…、そうだ。

“正しい恩返し”だ。

それと連動で、“護身術”なんかも覚えてたっけ?

鶴の恩返しの絵本片手に『コレしかない!』なんて真剣に言うもんだから、何事かと思ってたら…俺と行くはずだった高校の進路を急に書き換えちゃってさー。

…まぁ、今に至るわけだ。

いっつも自分だけで悩んで解決してくもんだから、見てるコッチはいつもハラハラしっぱなし。
そのせいか、自分でも自負するぐらい過保護になりつつある。

今だって、何の壁にぶち当たったのかが心配で、普段あまり読まない類の少女マンガを開いてるし…ι


(…何だかな~)


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