第6章 帰り道2
『お疲れ様でしたー。』
部活が終わり、帰宅方向の違う先輩達に挨拶を済ませると、私はマジバへと向った。
お目当ては勿論、“桜シェイク”。
先週、黒子君に奢って貰ったやつだ。
思いの外、あのシェイクを気に入ってしまった私は、期間限定中の間、出来るだけ通う所存でいる。
自動ドアが開き、店に入ると目立つ後ろ姿を見つけた。
『火神君?』
カウンター前にて、注文待ちをしているだろう彼に声を掛ければ、何故か機嫌が悪く「あ?」と鋭い目を向けられた。
怯む事は無いにしろ、そんな態度をされる覚えが無い為、多少…ぃゃ、大いに苛っとした。
『女相手にガン飛ばすなつーの。』
制裁とばかりに、足のスネ目掛けて蹴りを入れてやれば、火神君はあっさりと崩れ、足を抱えた。
流石、弁慶の泣き所。
力が入ってなくても、痛いものは痛い。
『“ペットの躾はその場で”ってね?』
「誰がペットだ!!」
『あれ、違った?“躾に一番効くのは痛みだ”って巨人を躾る人気アニメで言いてたから、実践してみたんだけど?』
「俺は巨人じゃねぇ!!(てか、アニメ内容ズレてるし!!)」
『似たようなものじゃない。』
「お前が小さいだけだろーが!!」
『Σ…!!“今お前に一番必要なのは言葉による「教育」ではなく「教訓」だ”!』
「俺はエレ●じゃねぇ!って、コラ!兵長真似て蹴りを入れようとするな!!そもそも無愛想なお前に言われたくねぇし!!」
『バカ言え。私は元々笑う方だ!』
「お前、いつまでそのネタ引っ張んの?ι」
『最近ハマったから言いたかっただけ。面白いよね、“進撃の●人”。あ、お姉さん期間限定シェイクと、ポテトのSを一つづつ下さい。』
「お前…そんなキャラだっけ?」