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プリズム◇黒子のバスケ夢小説

第5章 屋上


“月曜の8時40分、本入部届けを持って屋上へ集合”

そう先週の金曜日に仮入部員宛てに連絡をした私は、主謀者であるリコ先輩とHRを抜け、屋上に居た。

グランドを見渡せば、HRを終えた生徒達がもうすぐ始まる朝礼に合わせ、ちらほらと列を成していく。

数分待っていると“ガチャン”と大きな音を立てて扉が開き、火神君を先頭に黒子君と、その他の仮部員達が順に揃う。

「フッフッフ、待っていたぞ。」

腕を組み、春風にスカートが靡く。

先輩のお茶目な部分が垣間見えた所だったが、揃った男共は伝わらなかったらしく、微妙な反応をしていた。

「つーか、忘れてたけど…月曜って、あと5分で朝礼じゃねーか!とっとと受け取れよ。」

火神君は用紙をペラペラと振り、リコ先輩へと近付く。

「その前に一つ言っておくことがあるわ。去年、主将にカントクを頼まれた時、約束したの。“全国目指してガチでバスケをやること!”もし覚悟が無ければ同好会もあるから、そっちへどうぞ!!」

火神君は“何を今更?”と言う表情をしていた。

「アンタらが強いのは知ってるわ。けどそれより大切なことを確認したいの。どんだけ練習を真面目にやっても“いつか”だの“できれば”だのじゃ、いつまでも弱小だからね。具体的、かつ高い目標と、それを必ず達成しようとする意志が欲しいの。──んで今!!ここから!!学年とクラス!名前!今年の目標を、宣言してもらいます!!」

先輩がズバッと勢いよく指した先に見えるグランドには、私達以外の生徒と先生達。

その時点で怖じ気づいた人も居たけど…
先輩はさらに言葉を足した。

「更に…できなかった時は“ここから”今度は全裸で好きなコに告ってもらいます!」

「「「え゙ぇー!!?」」」

耳を突く声に女子か!?とツッコミたくなる。

オドオドする一年生達。

そんな中、火神君だけが

「ヨユーじゃ、ねーか。テストにもなんねー。」

と、独り言程度に呟き、フェンスへと飛び乗った。

まぁ、君はアメリカ育ちで度胸もあるしね。

先陣を切ってくれるって、信じてたよ。

「1-B、5番!火神大我!!“キセキの世代”を倒して、日本一になる!」
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