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プリズム◇黒子のバスケ夢小説

第3章 帰り道1



(まさか黒子君が黒属性だったとは…)

「どうかしましたか?」と、しれっとした態度の黒子君に対し、私は剥くれていた。
正面に座る彼をジト目で眺めながら、買って貰ったシェイクをストローでかき混ぜる。

『んー…入学早々弱みを握られるとは不覚だったなぁ~って。』

「先輩達の事ですか?」

『そ。まぁ、見てれば夫婦漫才やってるし、自ずとバレるんだろうけどね。…けど、誘いを断ろうとする相手に“脅してまで奢る”なんて、黒子君って変わってる。』

「“変わってる”と思われるのは心外ですが…紺乃さんの場合、あんな風に言わなければお礼をさせて貰え無いと思ったので。」

…確かに。
よくご存じで。

『…それって“ピンクマネージャー”とか“キセキの駄犬”情報でしょ?』

「凄い言われようですねιけど、合ってます。休憩中や下校中の際によく紺乃さんの話題になってたんです。因みに“甘いものが好き”と言う情報は…」

『解ってる。食べ物の話なんて“あの子”しか居ないし。…全く、皆、人の居ない所でベラベラとι』

“呆れて物も言えない”とはこう言う事だな…と、先程まで混ぜていたシェイクを口に含む。

「それは、僕も同じです。紺乃さんは僕の事を“聞いていた”から、火神君に啖呵を切った。」

“違いますか?”と首を傾げる黒子君に何やら毒気を抜かれる。

『まぁ…ね。』

「ところで、あれから火神君とは仲直りできたんですか?」

『いや、話すらしてないよ?』

「仲直りする予定は?」

『機会があればするけど?』

「では、丁度良かったですね。」

黒子君は店内の入口付近にある注文カウンターの方へと指を指した。
それを何気なく辿ると…

そこには、火神君の姿。


「『あ。』」


漏れた声がダブると、火神君は嫌そうな顔をした。
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