第9章 世界を知るために。
ジュダルの魔法によって眠らされたシュウ。その意識が戻ったのは、2時間後だった。
目を開くとまた、見たこともない初めての場所だった。
シュウ『う~ん、なんだ?・・・・・ここは?』
ようやく半開きの目がしっかりと開き周りを眺めるといきなりジュダルが視界に入ってきた。
ジュダル『よぉー、やっと起きたか?おせぇーぞ。』
するとジュダルに無理矢理手を引っ張られて無理矢理体を起こされた、前をはっきり見つめていると一人の女性が近づいてきた。
???『この子が・・・そうなのね、ジュダル』
その女性は黒い髪に何枚もの服を重ね着した王族着金色のかな細工の月の形を模した杖。
シュウはこの姿に見覚えがあった。
シュウ『・・・・・・・アル、バ?』
シュウは自分が思った事をはっきり言った。そのシュウの言葉に彼女はニヤッと笑って視点を合わせ話しかけた。
ぎょくえん『私は練 ぎょくえん。初めてまして、ジュダルと同じルフに愛された子よ。』
そういってぎょくえんは右手をシュウの頭に乗っけて優しく撫でた。
ぎょくえん『ジュダルから話は聞いているわ、貴方もマギなのですね。』
ぎょくえんの口ぶりでは、ジュダルが余計な事を言ったらしい。
シュウ『え~と、』
戸惑うシュウにジュダルはニヤッと笑ってシュウの顔を見つめた。
ジュダル『お前ってまさか、誤魔化しができねぇーのか?』
ジュダルの言葉にもっと暗い顔になってしまった。そんな常態にぎょくえんはシュウの手を引いてぎょくえんの部屋に連れていった。